東京湾景

東京湾景/吉田修一

 

 

 

吉田修一さんの東京湾景を読みました。

自分が物心ついた頃に、仲間由紀恵さん主演でドラマ化されて有名になった作品です。

原作とドラマはだいぶ内容が違うようですが

それはさておき、あらすじと自分の感想を記録しておきます

 

 

 

○あらすじ

品川埠頭にある貿易倉庫で働く亮介

お台場のオフィスで働く涼子

2人は出会い系サイトで知り合いメールのやりとりをして、そして実際に会う

涼子の嘘が原因で一度は疎遠になったものの、ささいなきっかけで再開し、付き合うようになる

部屋にこもって体を重ねるばかりで互いの本質には触れようとしない2人

でもどこかで真実の愛を信じたい2人

 

 

 

○感想

・情景描写が秀逸で、その世界に引き込まれていく。夏のうだるような暑さ、冬の品川埠頭の凍えるような寒さの描写は、脳裏でその情景が想像され感覚は肌まで伝わってくる。

 


・品川埠頭の工場員と聞くと、失礼ながら生活が安定してるような印象を持てなかった。逆にお台場のオフィスで働くOLはそれなりにブランド物のバッグを買ったりできる生活レベルなのだと想像する。実際、彼女が銀座で買い物をするシーンはある。2人の間には金銭的な格差を感じる。でも吉田修一は彼らの障害として金銭面については触れていないように思う。というより、主人公とヒロインがお互いに金銭感覚について何も感じていないようにすら見える。2人にとって愛の価値観が金銭面によって揺らぐものではないということなのかもしれない

 


・涼子と一度会った後に出会った女性との関係。私はあまり複数人との恋愛経験がないので(人によってはそれは必要なもので、私にとっては必要がないと思っている。どちらが偉いとかではない)、自分に好意を寄せる異性がいたとして、たとえ自分が相手を好きではないとしても付き合うものなのか?そんな相手と寝れるもんなのか?と純粋に疑問を抱く。亮介は特に断る理由がないのならそうする男なのだと思う。誠実さに欠けているようにも感じるが、もしかしたら相手をこれから好きになれるのかもしれないという淡い期待も持っているのかな

 


ゆりかもめりんかい線に乗りたくなる作品。お台場が何やら神聖な地に思えてくる作品だった。映画や本のモデルになった場所というのはどうしてこうも愛おしい場所に感じてしまうのか。登場人物とともに過ごした場所のように感じて自分の思い出であるかのような錯覚を起こすからか。なんにせよ私は今とてもお台場から品川埠頭を眺めたい気分になっている

 

 

 

 


小説を読むと違う世界に行けるのはもちろん、自分の思考の整理ができる。

あとは読んでいる時の集中力と読み終わった後の達成感が好きです。

 


東京湾景を読んだ後に『春、バーニーズで』も読んだので、それも近いうちに感想まとめたいです

 

ラオスにいったい何があるというんですか?

 

お久しぶりです。

 

師走が近づいていますね。早い

 

なんとなく

今日は何をしていたか記録しておきたいと思います

 

2度寝して(3度寝くらいしたかも)10時頃起きて朝ごはんはフルーツとウィンナーと目玉焼きを食べて、また寝て、13時頃起きて一昨日作ったサバ缶ミートソースでパスタ作って食べて、ゴロゴロして、夕方から近所のカフェで読書をしつつ紅茶とケーキを嗜み、近所のスーパーで買い出しして夜ご飯は和食を食べました

 

久しぶりに読書しました。本を読むことは好きだし、いつも読みたい気持ちはあるのだけど、平日は仕事の後に家事とかに追われて、できなくなってしまいました

なんとなくネットサーフィンをする時間を無くせば、読書をする時間はいくらでも作れるはずなのだけど、なんとなくハードルが高くなってしまったのです

 

本を読むと現実世界を忘れて広い世界に行くことができるので好きです。ここへ行ってみたいとかこういうこともしてみたいなとか、もっと勉強したい分野が出てきたりとか、、楽しいですよね。特にこのご時世で遠くへ出かけられなくても、遠くへ行ってきたような気持ちにもなれて満たされる

 

今日は村上春樹さんの紀行文集『ラオスにいったい何があるというんですか?』を読んでいました。この本は村上春樹さんが実際に訪れた世界中の都市に関する紀行文をまとめたもので、アイスランドやボストン、熊本を訪れたときの紀行文まで幅広く掲載されています。

 

2015年〜2016年の冬、大学1年生の春休みにアイスランドを訪れることになってアイスランドについての情報を集めている時に、ちょうどアイスランドの紀行文も載っているこの本が本屋さんに平積みにされていて買ってしまったのでした。

 

未踏の地・アイスランドという都市への想像を膨らませワクワクしていたのを覚えています。北海道+四国くらいの面積の国で人口は新宿区と同じくらいという人口密度の低い国であること、人間よりも羊が多いこと、温泉がたくさんあること、、また、紀行文の中に出てくるアイスランドの日替わりの魚定食「fish of the day」はアイスランドに行った時に見つけて、実際に食べてみて、その美味しさに感激した記憶があります

 

そんなこの本ですが、アイスランドに行った後ずっと読むことなく本棚に眠っていました。最近になって掘り出して、また読もうと思っていて、やっと今日読むことができました。

 

アイスランドへ行った時の記憶ももう4年前のものとなり、かなり古い記憶ではあるものの、村上さんの紀行文を読んでいると少しあの頃の情景が思い出されました。自分でもアイスランドへ行った際の日記は残していますが、村上春樹さんはやはり表現力が段違いに凄いので、目を閉じればアイスランドの空気・温度・風を感じることすらできます

 

久々に読書をして思ったことは、もっと本を読んで、映画を観て、たくさん旅をして、普段のサラリーマン生活では触れることのできないことにたくさん触れて心を満たしたいし自分の好きなものを見つけたいということです。

 

普段のサラリーマン生活は私にとってストレスに感じることが多く、会社に対しても合わないと感じることが多くあります。しかしその日々に不満を持ちつつも、仕事の疲れで仕事終わりに何か趣味に没頭したりすることができず、なんとなくネットサーフィンをして終わる日々が続いているのです。

 

会社に対しての不満を挙げるとキリがないですが、そんな状況下でなんとか会社のいいところを見つけて、転職までは耐えようとしています。特に転職先も決めずに先行きが見えない今のタイミングで辞めるのはナンセンスだし、就活期の短い時間で考え抜いて決断した今の進路も悪いことばかりではなかったのでそれは不幸中の幸いです。

 

最近は自分にとってどんな仕事が向いているのか毎日考えています。元々日本美術史や寺社や建築巡り・カメラが趣味だったり、デザイン分野に関心があったので、その辺の趣味を活かせるような形での転職が自分には合っていると感じます。ついこの間、色彩検定も受験し合格することができました。色の勉強は様々な分野に通用するので面白かったですし役に立つと感じました。自分は好きな分野に対しては完璧主義であり絶対に妥協しないのですが、興味のないことに対して全く関心が持てずやる気も起きないので普通のサラリーマンはできないと日々感じています。

 

好きなことや趣味を仕事にするリスクは親を見ていて分かっているので、それを見ていたこともあり普通のサラリーマンになった、というのは一理ありそうです。ただ実際にサラリーマンになってみたら、向いていませんでした。チャレンジしてみて良かったとは思っています。学べたことも少なからずあるので、、

 

転職のタイミングは来年がいいと考えていましたが、最近になって焦る必要ないかなとも思い始めました。とはいえ、今の会社にずっと居ることは考えられないし、結婚出産など人生において大切なイベントもあるので、自分の人生設計と相談しながら決めたいです。

 

話は逸れましたが、記録として今の想いを残しておきたかったので残してみました。

 

全然関係ない話ですが、

作家の柚木麻子さんの『終点のあの子』という本をずっと読みたいと思っていて今日本屋さんで探していたのですが、家に帰ったら自分の本棚にありました。しかもすでに読んでいました。。。この経験は初めてだったのでとても驚きました。読んだ記憶がないのは初めてなので。私は読み始めると1日で読み切ってしまうときと数日にかけて読むときで記憶の定着度が違うのかもしれません。たしか『終点のあの子』は1日で読み切ってしまったために記憶が薄いのでしょう。。さっきパラパラ読んでたら少し思い出しましたが。。

 

ネットサーフィンを卒業して趣味に没頭したいというのが最近の私でした。自分に合う仕事も見つけられるといいなと思います

 

 

 

鋼の錬金術師

 

 

4日間で64話見終わってしまった

 

面白くて、先が気になって、

気づいたら終わっていた…

 

見応えのあるアニメでした

 

エドとアルと、みんなと

一緒に旅をして戦ってるような

そんな感覚で見入ってました

 

ヒューズの死とかキメラにされた少女とか

残酷な描写もたくさんあって

目を晒したくなるような時もあったけど

 

それがあったからみんなは強くなって

国を救うことができたんでしょうね…

 

 

スカーの心情の変化

大佐が道を踏み外しそうになった瞬間

ウィンリーがスカーを殺そうになった時

息遣い・台詞が本当にリアルでした

 

アームストロング少将やイズミといった

強い女キャラたちにも惹かれました

もちろんリザも

いやあ素晴らしい

 

個人的にはホーエンハイムの最期がもう…

ちょっと早い気もするけど、

奥さんと同じ場所へ行けてよかったね…

 

 

うまくまとまらないけど

とにかく名作だった

 

 

やさしくなりたい

 

ストレス溜まってたりイライラすることあったとき、余裕がないとき、悲しいとき、

人を傷つけることを平気で言ってしまったりもするけど

 

そういうときにも思いとどまって優しい言葉を使える人間になりたいなあと最近思う

 

あと素直さと正直は違うなと思う

 

正直に何でも話すことが全て良いとは限らないから

考えて言葉を選べるようになりたいね

 

本を読んだり映画を観たりしよう

 

 

鬼滅の刃と文明開化

 

 

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

 

 

さて、年末年始は9連休もあったのですが、

特に旅行などもせず、

母の実家で「寝正月」してました。

 

 

1日だけ友人と鎌倉の方まで出かけて写真を撮りました。

 

社会人になってから、

この日にこの人と写真を撮るのだー!!!

という約束をしない限りは、

本格的に重いカメラ(といってもNikonのFM10と50mmレンズです。。私にとっちゃ重い。。)

を持って出掛けることがなくなりました。

 

 

しかし、休日の鎌倉・江ノ島はどうしても人が多い。

撮りにくい事この上なし、という感じで。

あまり数は撮れませんでしたね。

 

予想はしていましたが、

特に有名な鎌倉高校前駅の踏切は住宅街であるにもかかわらず、

写真を撮りに来る人しかおらず(私もや)、

ごちゃごちゃ感が酷かったです。。

 

 

その中でも人混みから離れた閑静な場所にある『英勝寺』というお寺は人も少なく、

とても静かで穏やかで、鎌倉らしい素敵なお寺でした。

そこでは写真もたくさん撮ることができました!

 

 

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英勝寺!

報国寺に負けないくらい竹林が素敵でしたよ。

 


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ごちゃ

 


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えのでん。

 


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英勝寺

 


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英勝寺

 


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英勝寺

 


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鎌倉高校前駅

 

 

今回はFM10で撮りました。

久々!多分夏ぶり!すき!!!

やっぱり単焦点が好きです。。

 

 

去年の今頃から本格的にNikonのFM10を買ってフィルムカメラを始めてから1年が経ちました。

ピントの合わせ方もだいぶ慣れて、撮りたい写真が撮れるようになってきました。

 

今年は去年よりもポートレートを撮りたいなと思ってます。

まず身近な人を撮って、それから友人の友人くらいの人とかも撮りたい。

全く知らない人をその人主役で撮るというのは、初対面の人に対して興味をなかなか持つことができない私にはまだ難しいかなと思うので。

 

 

あと直近でやりたいなと思っているのは、鬼滅の刃の漫画を読むこと(年末年始でアニメにどハマりした人)と、日本美術の常設展へ行くこと。

 

元々日本史が大好きで日本美術も好きではあったのですが、琳派重森三玲などの限定された作品だけでした。

鬼滅の刃を見ていて、文明開化の時期の日本の良さを再び感じたときに、もっと浮世絵や日本画など日本美術に触れたい!!!!という欲求に駆られました。

 

そんなわけでそのへんの趣味も開拓していきたいなと。

 

 

 

あとは食べ物大好きなので食べるのも作るのも新たな領域にチャレンジしたいところ。

 

 

転職や副業についても真面目に考えます。

あとは資格勉強しないと、ね。はは。

 

 

自分で紙にはまとめてあるので、もう少し1ヶ月単位での目標も定めていけたら、有言実行できるのではないかなと思う。

 

 

それでは、明日からも仕事頑張ろう。

 

 

 

 

 

珈琲いかがでしょう

 

 

『凪のお暇』の作者・コナリミサトさんの作品『珈琲いかがでしょう』を読みました。

 

今朝読み終わったとき、どうしても珈琲が飲みたくなって、会社の最寄りの駅のタリーズに寄ってしまいました。

 

 

コナリさんの作品って、どんな人にも味方はいて、救いの道があることを教えてくれている感じがします

 

ラストの方の雅の「珈琲って平等なんです。どんな人間でもコーヒーを飲んでいるときはみんな同じ」という言葉は、みんな同じ人間で、だめなところもいいところも平等に与えられてるんやで〜〜と言われている気持ちになる

 

そういう気持ちに、なる

気持ちに、させてくれる

 

ポップに生きたいものだね

 

 

distant drums

 

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濱田英明さんの写真展へ行ってきました

 


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濱田さんは写真が上手いだけでなくて、構図・写真の並べ方・写真展の空間美を創作する能力も優れていて、そういうところも尊敬しています

 

あとやっぱりこの人の写真の距離感が好きです。人の生活を遠くから覗いているというか、ただ歩いて通り過ぎていくときに横目に見ているくらいの距離感に心地よさを感じる

 

ポートレートも好きだけど、普段撮る距離感の保たれた写真に濱田さんらしさを感じます

 


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以下、備忘録

 

1F 青を基調とした写真。うすい青、濃い青、澄んだ青。青にも種類がたくさんある

 

2F 一見気づかないけど、注目してみると組み写真になってる。場所と時間は違っても花の写真だったり、木の写真だったり。

自分が写真集つくるときって、つい時系列とか場所別とか意識して作るけど、視点を変えてみようかなぁ

 

3F 空から撮った写真。最上階にぴったりの写真だなと。真ん中に行くと壁一面の写真に囲まれて、空から下界を覗いてるような感覚になった。飛行機の中にいるような。空間の使い方が天才的だった

 

 

濱田さんがトークショーしている様子を少し見ることができて、ああほんとうに実在する人なんだな、なんて当たり前のことを思ったのでした

 

写真は面白い